ScalaMatsuri2014 に参加しました

前乗りして2泊3日、ちょっと長丁場でしたが楽しかったです。
しかしブログを書くまでが勉強会、ということでまとめたいと思います。

 

ScalaMatsuriとは

http://scalamatsuri.org/

2013年から実施されている、プログラミング言語Scalaの日本最大級のカンファレンスです。
今年は言語設計者の「Martin Odersky」氏(小田好先生)や、
Scalaをコアに使用しているLinkedInエンジニアのかたや、周辺エコシステムのsbtやSparkのコア開発者の方々がゲストとしていらっしゃっていました。

なんでScalaMatsuriに参加したのか

私自身、Scalaを使いはじめて約1年になります。
簡潔な構文と豊富な機能、なにより書いていて楽しいので、
社内のちょっとしたツール等の作成に利用したりしています。

個人的には、モナドや型クラスなど怖いやつをヘビーに使用しなければ、
Javaのように大規模開発(というか大人数の開発)でも十分利用できそうだと感じており、
Scalaの今後はどうなっていくのか聞けると思い参加しました。

また現状主要なコミュニティやプロダクトに貢献できていないので、
とりあえず参加から始めてみようとも、(受け身ですが)考えました。

1日目:セミナー形式のセッション

A会場とB会場にわかれ、2セッション同時進行で行われました。
参加したセッションの中で一番印象に残ったものは、やはり言語設計者の小田好先生のお話でした。
Scalaをつくった動機や小田好先生のScalaに対する考え、哲学が少しわかった気がします。
また今後のScalaは安定性と高速化にまず取り組み、落ち着いたら言語コア(Scalaコンパイラ)を新しいアーキテクチャ(?)で実装し直すみたいです。(https://github.com/lampepfl/dotty)
これであのコンパイル速度も改善!?(わかんないですが)

なお英語のセッションでしたが、同時翻訳という形で、随時翻訳されたものが前面のプロジェクタに
映しだされており、英語が苦手な私もなんとか要点はつかむことが出来ました。
運営のみなさま、ありがとうございました。

その他、node.js vs Play!とか、ScalaのカンファレンスでRubyの講習wとかありました。

各セッションの資料等は(公開されていれば)下記に紹介されているようです。
http://scalamatsuri.org/ja/program/index.html

全セッションの後は懇親会という形で、飲食しながらLT大会と、小田好先生にバースデーケーキがサプライズされていました。
9月5日がバースデーだったようです。

2日目:アンカンファレンス

私も「アンカンファレンス」とか初めて聞いたのですが、セミナー等の参加者がテーマを自由に決め、発表やディスカッションを行い、自分たちでつくっていくことをアンカンファレンスと呼ぶようです。

いろんなテーマが立ち上がり、いくつか参加しましたが、特に印象に残っているのは、「Scalaにおける採用と育成」というテーマでのディスカッションでした。
実際にScalaにおける採用戦略をどうすべきかや、いまいるメンバーにScalaを習得してもらうにはどうするのがよいか、といったことを話し合いました。
ちゃんとした結論は出ませんでしたが、事業形態(自社サービスしているところと受託開発しているところ)を超えていろいろな意見がでており、大変参考になりました。

ファシリテーターのかたがメモされたドキュメントが下記に公開されています。
https://docs.google.com/document/d/1kUfctXN26O0QARGGr1VMhRdMkroUV86ZwdeI-AzytHI/edit

最後の方は疲れもあって、端っこの席で休憩しつつコーディングしたりしてました。(笑)

最後に

参加して改めて、Scalaは(言語としても利用実績としても)まだまだこれから伸びていくと感じました。
今後はマイルストーンにもでていますが、Java8対応など、安定化に重きが置かれ、特にSparkなど、周辺のエコシステムが発展し、ますます開発での選択肢に含まれてくるのではないでしょうか。
新たな機能追加はあまりないかもしれませんが、Scalaコンパイラをフォークして独自進化させる動きも出ているので、そこは大丈夫かもしれませんw
(Scala本体へのバックポートもあるかもですし)

最後にボランティアベースで準備、運営してくださった、ScalaMatsuriスタッフの方々、本当にありがとうございました。
今後も日本でScalaが盛り上がっていくよう、私も微力ながら貢献していきたいと思います。